はじめに
国道ステッカー集め、今回は数を稼ぐ回です。
これまでは高尾山口で20号、相模湖で412号と、1回に1枚か2枚のペースで集めてきました。販売店マップを眺めていると、東京の東側から湾岸にかけて、売っている店が点々と並んでいます。うまくつなげば、1日でかなりの枚数になりそうです。
組んだのは、こんな一周コースです。
- 所沢で463号
- 道の駅 いちかわで298号
- 船橋で14号と296号
- お台場で130号と357号
- 羽田で131号と132号
6か所で8路線。外環道で東へ走り、湾岸を西へ戻ってきます。通り道にある道の駅 川口・あんぎょうと道の駅 いちかわで、スタンプも2駅ぶん回収します。
多摩地域から一般道で所沢へ。そこから関越道と外環道で川口、市川へ抜けて、船橋、お台場、羽田と湾岸を戻り、首都高と中央道で帰ってきました。
所沢のファミリーマートで463号
1か所目は、所沢のコンビニです。「ファミリーマート 所沢インター店」。国道463号沿い、関越道の入口のすぐ近くにあります。
ステッカーはレジの脇に置いてあります。店に入ればすぐ目に入るので、探す必要はありません。
国道463号のステッカーは1枚550円。コーヒーと一緒に、クレジットカードで払えました。レシートの品名は「日用品・医薬部外品」。ステッカーは日用品の扱いです。

青い逆三角形に「国道」「463」「ROUTE」。道路標識そのままの図柄です。この日買った8枚は、どれも愛称なしのこの形でした。
463号は、埼玉県だけを走る国道
国道463号は、越谷市から入間市まで、埼玉県を東西に横切る道です。総延長は61.9km。埼玉県内だけで完結する国道は、この463号しかありません。
埼玉の国道は、東京から放射状に延びて県外へ抜けていく道がほとんどです。県内を横に結んで、そのまま県内で終わる道のほうが珍しいのです。
国道になったのは1993年4月1日。浦和越谷線・浦和所沢線・入間所沢線という3本の県道が、まとめて国道に昇格しました。番号が大きいのは、生まれが新しいからです。
通しの愛称はなく、区間ごとに呼び名が違います。さいたま市内は「埼大通り」、所沢・入間のあたりは「行政道路」と呼ばれています。
さいたま市の北浦和から所沢の西新井町までは、約17kmのケヤキ並木が続きます。1973年に、排気ガスの浄化を目的に植えられたものです。所沢市内の3kmあまりは、枝が道を覆う「緑のトンネル」になっています。
道の駅 川口・あんぎょう:植木の町の道の駅
所沢から関越道、外環道と乗り継いで川口へ。「道の駅 川口・あんぎょう」です。

建物は「川口緑化センター 樹里安(じゅりあん)」。波打つガラスの大屋根に、白い塔。道の駅というより、植物園のような見た目です。
安行は、古くから植木の産地として知られる町です。道の駅でも植木や鉢花、園芸用品を売っています。園芸販売は9時から17時、月曜が定休日です(祝日の場合は翌平日)。
大屋根の下は吹き抜けの売り場で、背の高い観葉植物や鉢花がずらりと並んでいます。テーブルと椅子も置いてあり、木陰でひと休みできるようになっていました。
館内にはレストランもあります。「Café Restaurant ANDG」。入口の横で、ゴリラの親子が出迎えてくれます。

ここではスタンプを押して、次へ向かいました。国道ステッカーの扱いはありません。
道の駅 いちかわ:298号と、お昼
外環道をさらに東へ。江戸川を渡って千葉県に入ると、市川の「道の駅 いちかわ」です。外環道のすぐ横、住宅地の中にあります。

ガラス張りの、すっきりした建物です。情報コーナーとトイレの棟、ショップやカフェの棟が並んでいます。

ショップの入口には「あなたがいるから!50万都市 市川」の看板。店先には梨ソフトクリームののぼりが立っていました。
国道ステッカーは298号
ここで買えるのは国道298号。1枚550円です。支払いは現金のみでした。ショップやカフェではクレジットカードが使えますが、ステッカーは別会計です。

298号は、ここまで走ってきた外環道の「下の道」です。埼玉県の和光市から千葉県の市川市まで、総延長43.8km。高速道路の東京外環自動車道と、ほぼ並んで走っています。
463号が県道の寄せ集めなら、298号は最初から計画して造られた道です。国道に指定されたのは1970年。千葉県内の区間(国道6号から国道357号までの11.4km)が開通したのは、2018年6月2日でした。指定から全通まで、半世紀近くかかっています。
道の駅 いちかわの開業も、同じ2018年の4月。外環道の千葉区間と一緒にできた道の駅です。
もうひとつ。298号は埼玉と千葉の道ですが、途中で東京都をほんの少しだけ通ります。43.8kmのうち、東京都の区間は0.9kmです。
昼はキーマカレードッグ
昼食は、道の駅の中のカフェ「いちCafe」で。キーマカレードッグとブレンドコーヒーのセットで、880円でした。

パンからはみ出す長いソーセージに、キーマカレーがたっぷり。小さなサラダも付いてきます。
カレーのホットドッグとして、素直においしかったです。コーヒーは普通でした。
おみやげは梨のジュース
ショップ「メルカート」では、おみやげを2つ買いました。
- 飲むありの実 100%ジュース(1,401円)
- 究極のだし焼玉子(467円)
「ありの実」は、梨の別名です。「なし」が「無し」に通じるのを避けた呼び方です。
道の駅が梨を推すのには、理由があります。千葉県は梨の収穫量が全国1位。市川は、その中でも指折りの産地です。始まりは、およそ250年前の江戸時代。八幡の川上善六という人が、美濃(今の岐阜県)で育て方を学び、梨の枝を持ち帰りました。「市川のなし」は、2007年に地域団体商標にも登録されています。

だし焼玉子は、売り場のPOPに引かれて買いました。2024年に、モンドセレクションの優秀品質賞と、国際味覚審査機構(International Taste Institute)の優秀味覚賞を受賞したそうです。保存料・着色料を使わない、江戸前風の甘辛い玉子焼きです。


船橋市観光協会:14号と296号
市川から南へ下って、湾岸へ。南船橋の「ららテラスTOKYO-BAY」に入ります。2階にある船橋市観光協会が、国道ステッカーの販売所です。

ららテラスTOKYO-BAYは、JR南船橋駅の目の前です。

観光協会は「LaLa Studio(ららスタジオ)」という区画の中にあります。入口の看板は「LaLa Studio」。ガラス越しに、観光パンフレットの棚が見えます。
ここでは国道14号と国道296号の2枚が買えます。1枚550円、2枚で1,100円。ここも支払いは現金のみです。
営業時間は10時から18時です。12時から13時は昼休みなので、お昼どきに行く場合は注意が必要です。


船橋で分かれる2本の街道
この2本が船橋でまとめて売られているのには、理由があります。
国道14号は、日本橋から千葉市までの65.0km。江戸時代には「房総往還」「千葉街道」と呼ばれた道です。国道296号は、船橋市から匝瑳市までの66.2km。千葉県内だけを走る国道で、船橋から酒々井までは「成田街道」の別名があります。
江戸から来た街道は、船橋で二手に分かれました。海沿いを千葉、木更津へ向かうのが房総往還。内陸を佐倉、成田へ向かうのが成田街道です。14号と296号は、その分かれ道をそのまま受け継いでいます。船橋は、昔も今も道の分岐点です。
14号には、昔の地形の名残もあります。津田沼から千葉市街にかけては、かつての海岸線が街道の位置でした。上り車線はほぼまっすぐなのに、旧道を直した下り車線は、昔の海岸線に沿って少しずつ曲がっています。
お台場のからくり百貨店:130号と357号
船橋から湾岸を西へ。お台場の「デックス東京ビーチ」です。4階の「台場一丁目商店街」は、昭和の町並みを再現したフロア。その中にある「からくり百貨店」が、次の販売所です。駄菓子とおもしろ雑貨の店で、国道ステッカーを売っています。

赤と黒の大きな看板に、紅白の幕。店先から奥まで、駄菓子と雑貨がぎっしり並んでいます。日曜の午後で、店内はかなりにぎわっていました。
駄菓子の山に埋もれていそうですが、国道ステッカーはレジの脇に置いてあります。
買ったのは国道130号と国道357号。1枚550円、2枚で1,100円。ここはクレジットカードが使えました。営業時間は平日が11時から20時、土日祝が11時から21時です。


130号は、500mしかない国道
国道130号は、とにかく短い道です。東京港から、港区の芝四丁目交差点で国道15号にぶつかるまで。総延長は0.5km。実際に道路がある長さ(実延長)は、482mしかありません。日本でいちばん短い国道は神戸の174号(187.1m)。実延長で比べると、次が山口県岩国市の189号(372m)で、130号は3番目です。
こういう道を「港国道」と呼びます。大きな港と、近くの幹線国道とを結ぶための国道です。130号は1953年に「二級国道130号東京港線」として指定されました。
デックス東京ビーチからは、レインボーブリッジの向こうに芝浦が見えます。130号があるのは、その対岸です。
357号は、埋め立て地を走る国道
国道357号は、お台場まで走ってきた湾岸の道そのものです。千葉市から神奈川県の横須賀市まで、東京湾をぐるりと回ります。上下線の間には、東関東道と首都高湾岸線。298号と同じ、「下道と高速のセット」です。
ただし、この道はまだつながっていません。埋め立て地から埋め立て地へ渡る海の上に、未開通の区間が残っています。千葉市から羽田空港までは通しで走れますが、その先の多摩川を渡る区間はトンネルの工事中です。
品川区八潮から大田区東海にかけては、道路の幅が全体で100m。日本一広い国道といわれています。
船橋で買った14号は、昔の海岸線をなぞる道でした。357号は、その沖を埋め立てた土地を走る道です。2枚を並べると、東京湾の岸が沖へ動いていったことが分かります。
羽田のセブン-イレブン:131号と132号
最後は羽田です。「セブン-イレブン 本羽田第三公園前店」。環八通りから少し入った、住宅地の中のコンビニです。

見た目は、どこにでもある普通のセブン-イレブンです。
ここも所沢と同じで、ステッカーはレジの脇に置いてあります。
買ったのは国道131号と国道132号です。1枚550円、2枚で1,100円。クレジットカードで払えます。レシートの品名は「酒、非食品、イートイン」でした。所沢では日用品、羽田では非食品。コンビニのレジでは、国道ステッカーの居場所がまだ決まっていないようです。


130・131・132は、港へ向かう三兄弟
この2本も、お台場で買った130号と同じ「港国道」です。
130号は東京港、131号は羽田空港、132号は川崎港。番号が続いているのは偶然ではありません。3本とも1953年5月18日に、同じ二級国道として指定されました。1965年の道路法改正で、そろって一般国道になっています。
行き先も同じです。3本とも、国道15号(第一京浜)にぶつかって終わります。15号は、ほぼ昔の東海道です。港や空港から、いちばん近い幹線へつなぐ。港国道の役割が、そのまま地図に出ています。
連番は、もう1本先まで続きます。133号は横浜港の港国道で、指定されたのも同じ日です。東京湾の港国道は、正確には四兄弟。今回買ったのは、そのうちの3本です。
131号は、空港に置いていかれた道
国道131号は、羽田空港から大田区の大森東までの3.6km。港は港でも、こちらは空の港です。
起点は空港の敷地の西の端、天空橋駅の近くです。そこから環八通りを進み、大鳥居交差点で産業道路に入ります。終点は大森警察署前の交差点。ここで15号に合流します。環八通りの区間には、首都高速1号羽田線の羽田出入口があります。
起点は、もともと空港のターミナルの位置ではありませんでした。1998年のターミナル移転で、さらに遠くなっています。空港へ向かう国道なのに、空港の端で終わっているのです。
道としては、意外と新しい部類です。江戸時代、空港寄りの土地は干潟や海でした。新田開発が始まったのは江戸の後期。大森東のあたりも、海苔を育てる遠浅の海辺です。当時の幹線は東海道で、羽田はその先の漁村でした。
明治になると、羽田の穴守稲荷への参詣が人気になります。鉄道が通り、門前町が栄えて、海辺への道が整いました。1931年には、羽田空港の前身の東京飛行場が開港します。
江戸は漁村と干潟。明治に参詣の道。昭和に空港の道。131号は、その順番でできあがりました。
132号は、港に置いていかれた道
国道132号は、川崎港から川崎市川崎区の宮前町までの4.6km。多摩川の向こう、神奈川県の道です。羽田のコンビニで買えますが、道そのものは川を渡った先にあります。
起点は、千鳥運河にかかる千鳥橋です。そこから夜光、塩浜を抜け、大師公園の前を通ります。終点は川崎区役所前の宮前町交差点。ここで15号に合流します。塩浜交差点から先は「富士見通り」と呼ばれています。
1953年に指定されたとき、起点は東京湾の海岸線にありました。その後、沖で千鳥町の埋め立てが進みます。石油化学コンビナートの拠点になった土地です。今の132号は、コンビナート地区へ通じる道になりました。起点の近くに、川崎港の機能はもうありません。港は、沖合の東扇島へ移っています。
131号は空港に、132号は港に置いていかれました。どちらも、埋め立てで海が沖へ逃げていった道です。14号は江戸の海岸線、357号は埋め立てたあとの海岸線。そこに131号と132号を並べると、東京湾の陸地が広がっていった様子が見えてきます。
まとめ
| スポット | 買ったもの・したこと | 料金 | メモ |
|---|---|---|---|
| ファミリーマート 所沢インター店 | 国道ステッカー463号 | 550円(クレジット可) | 24時間営業 |
| 道の駅 川口・あんぎょう | スタンプ | ― | 園芸販売 9:00〜17:00・月曜定休。国道ステッカーの扱いなし |
| 道の駅 いちかわ | スタンプ、国道ステッカー298号、昼食、おみやげ | ステッカー550円(現金のみ)、キーマカレードッグのセット880円 | 9:00〜22:00(店舗により異なる) |
| 船橋市観光協会 | 国道ステッカー14号・296号 | 550円×2枚(現金のみ) | 10:00〜18:00(12:00〜13:00は昼休み)。ららテラスTOKYO-BAY 2階 |
| からくり百貨店 | 国道ステッカー130号・357号 | 550円×2枚(クレジット可) | 平日 11:00〜20:00、土日祝 11:00〜21:00。デックス東京ビーチ4階 |
| セブン-イレブン 本羽田第三公園前店 | 国道ステッカー131号・132号 | 550円×2枚(クレジット可) | 24時間営業 |
- 国道ステッカー:8路線(463号・298号・14号・296号・130号・357号・131号・132号)。550円×8枚で4,400円
- 巡った道の駅:2駅(川口・あんぎょう、いちかわ)
- ルート:多摩地域 → 所沢 → 関越道・外環道 → 川口 → 市川 → 船橋 → お台場 → 羽田 → 首都高・中央道 → 多摩地域
これで国道ステッカーは17路線、道の駅は52駅になりました。
1日で8枚。これまでの9枚とほぼ同じ数を、1回で買ったことになります。
買って帰ってから8枚の素性を調べてみると、中身はばらばらです。県道から昇格した463号。計画どおりに半世紀かけて造った298号。江戸の街道を受け継ぐ14号と296号。埋め立て地を走る357号。港へ向かう、短い130号・131号・132号。同じ形の標識でも、道の生まれはこれだけ違います。
この日は、店員さんに2回声を掛けられました。「国道ステッカー、集めてるんですか。日本中なので大変ですよねー」。
はい、大変です。
今回、関東をぐるっと一周する、という走り方を初めてしてみましたが、やってみると、意外と行けるものです。
とくに船橋からお台場、羽田までは、車だと思っていたより近く感じました。地図では千葉、東京の湾岸、空港と離れて見えますが、湾岸の道でつながっていて、あっという間です。