勇者よ、アウトレットへ
正月二日。世間が初売りで賑わうなか、私が向かったのは御殿場プレミアム・アウトレットでした。
目的は買い物……ではありません。アウトレットに来ておいてなんですが、洋服やブランド品にはほとんど用がありませんでした。お目当ては別にあったのです。
全国10施設のプレミアム・アウトレットで、ドラゴンクエストとのコラボイベント『JOIN THE QUEST!』が開催されているのです。御殿場、佐野、あみ、酒々井、ふかや花園、りんくう、神戸三田、仙台泉、土岐、鳥栖。会期は2025年11月7日から2026年2月23日まで。
御殿場なら多摩地域から日帰りで行ける距離です。富士山のふもとで勇者になってくる、そんな一日のはじまりです。
岩に刺さった、ロトのつるぎ
アウトレットに着いてまず目に入ったのが、これでした。

岩に刺さった、ロトのつるぎ。神々しい。
青空に向かって真っ直ぐ伸びる剣は、これを抜けるのは選ばれし勇者だけ……と言いたくなる佇まいでした。柄の意匠まできれいに作り込まれていて、鍔の青い宝玉、中央の赤い石、グリップの巻きの一本一本まで丁寧です。剣の腹には古代文字(ロトの紋章まわりでおなじみのあの文字)まで刻まれていました。背景に御殿場の山並みが入ると、それだけでパッケージイラストみたいになるのがずるいです。
スタンプラリーで施設をめぐる
このイベント、ただ眺めるだけではありません。デジタルスタンプラリーが用意されています。

施設内に隠れている5体のモンスターを探して、二次元コードを読み取る方式。WEST ZONEに1体、EAST ZONEに2体、HILL SIDEに2体。すべて集めるとオリジナルステッカーがもらえるとのこと。
案内看板のミミックがいい味を出しています。「見つけられるかな?」と言わんばかりの舌の出し方です。
宝探し気分で広いアウトレットを端から端まで歩くことになるので、運動にもなりました。ブランド店の前は素通りでも、モンスターを探す足取りだけは軽いのでした。
王冠をかぶった、巨大スライム
剣の次に出迎えてくれたのが、こちら。

高さ1.5mほどの、巨大なキングスライム。つるんとした青いボディと、にっこり笑った口元が、冬の青空によく映えます。
どうぐやで散財タイム
スタンプラリーをまわる合間に、ポップアップストア「どうぐや」にも立ち寄りました。

「DRAGON QUEST どうぐや at SQUARE ENIX POP UP STORE」。看板からして凝っていて、入る前から気分が上がります。中には期間限定のグッズが所狭しと並んでいて、気がつくと両手に紙袋を抱えていました。
そして、この日いちばんの戦利品がこちらです。

布製のタペストリー2点。どちらもスーパーファミコン版のパッケージイラストを使った、往年のファンには刺さりまくる一枚です。
左は『ドラゴンクエストIII』のパッケージイラスト。岩の上で剣を立てて構える勇者の、あの一枚です。会場入口で見上げた「岩に刺さったロトのつるぎ」と絵柄が呼応していて、これは連れて帰るしかありませんでした。
右は『ドラゴンクエストI&II』のパッケージイラスト。中央にローレシアの王子、左に鎖鉄球をさげたサマルトリアの王子、右にムーンブルクの王女。背後に竜王が大きく構える、ロトの血を引く三人の絵柄です。鳥山明先生の色づかいがそのまま布になっていて、並べて壁に掛けると一気に部屋がロトの世界になります。
家に帰ってさっそく壁に掛けてみました。アウトレットで服も鞄も買わなかった代わりが、この2枚。後悔はまったくありません。
日が傾いてきました
店を出ると、空が少しずつ色を変えはじめていました。

御殿場アウトレットは高台にあるので、見晴らしがとてもいいです。雲の隙間から差す夕日と、シルエットになった山々。冬の澄んだ空気のおかげで、富士山方面の稜線までくっきり見えました。
イベントを目的に来たのに、こういう景色でも足が止まります。
モンスターたちの立て看板
スタンプラリーで歩き回ると、ドラクエでおなじみのモンスターたちの立て看板やパネルが、あちこちに置かれているのに気づきます。

ポップアップストア付近に並んでいたのは、レンガ造りのゴーレム、宝箱に化けたミミック(しっかり舌を出しています)、おどろおどろしい仲間たち。等身大に近いサイズのパネルなので、横を通るだけで「うわっ、出た!」となります。

植え込みのなかには、影のような魔物、おばけきのこ、毒々しい色の仲間まで。一体ずつ「これは誰だ?」と当てていくのが楽しい配置でした。
そして、夜が来る
日が落ちると、このイベントの本領が発揮されます。

スライムを3段重ねにしたオブジェが、イルミネーションの光に照らされて浮かび上がります。木々に巻かれた電飾と、足元のあたたかな光。昼間とはまったく別の表情です。

きらめく木の下には『JOIN THE QUEST!』の看板。"JOIN"の"O"がスライムになっているロゴが、光のなかでよく映えます。

横長の看板も。奥にはCOACHの店舗。光のシャワーのような並木道と、ポップな看板の取り合わせが御殿場らしいです。
夜のハイライト
歩いていて思わず声が出たのが、この一角でした。

二本のクリスマスツリーに挟まれて、建物の壁にドット絵のモンスターたちがずらり。中央に陣取る、緑色の巨大な竜のような大ボスの迫力たるや。空には満月まで出ていて、できすぎな夜景になっていました。ファミコン世代には刺さりすぎる光景です。
スライムの楽園
歩いていると、別の店舗の前にも目を奪われる一角がありました。

色とりどりのスライムたちのパネルがずらりと一列。王冠をかぶったキングスライム級から、ちびスライムまで。足元の電飾と相まって、スライムの楽園のようでした。
デジタルスタンプラリーを回った結果は
──5体すべて発見、見事コンプリート。
途中で一箇所、場所を勘違いして探し回ってしまい、大幅に時間をロス。 なんとか夜7時に最後のスタンプを押し終えました。

スマホに「クエスト完了!」の文字。モンスターたちが勢ぞろいしたお祝い画面が表示されました。これをインフォメーションセンターで見せて、オリジナルステッカーをいただきました。たかがステッカー、されどステッカー。自力で全部見つけて手に入れた一枚は、ちょっとした勲章です。レベルが1つ上がった気分でした。
(……なお、肝心のステッカーは家のどこかへ旅立ってしまったようで、お見せできないのが心残りです。クエストは完了しても、整理整頓はいつも未完了です。)
勇者の遠征、ふたたび
アウトレットに来たのに、結局この日に買ったのはドラクエグッズくらい。昼食をとってから、剣を見上げ、スライムを撮り、モンスターを探し、イルミネーションに見とれているうちに、気づけば5時間。施設を出たのは夜7時で、明るいうちに着いたはずが、すっかり夜になっていました。洋服もバッグも何も買わなかったけれど、まったく後悔はありません。これを目当てに来たのですから。
ドラクエが好きな人なら、間違いなく童心に帰れるイベントです。そうでなくても、冬のイルミネーションスポットとして十分に楽しめます。御殿場は富士山の眺めもごちそうですし。
会期は2026年2月23日まで。御殿場以外にも全国9施設で開催しています。買い物のついでに勇者になれる冬のアウトレット、立ち寄る価値は十分にありました。
※ 装飾・オブジェの内容や配置は施設・時期によって異なる場合があります。最新情報は公式ページをご確認ください。
行く前のメモ
イベント目当てでも、お金はほとんどかかりません。装飾を見るのもスタンプラリーに参加するのも無料。広い施設を歩き回るので、歩きやすい靴がおすすめです。小さな子どもなら、スライム探しのスタンプラリーにきっと夢中になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 観覧・スタンプラリー | 無料 |
| 駐車場 | 無料 |
| 出発地 | 多摩地域から車 |
| 滞在時間の目安 | 約5時間(昼食後から夜7時の退場まで) |
| 混雑 | 正月二日は夕方から夜にかけて来場者でにぎわっていました |
| ベストタイム | 昼の青空(剣・スライム)と夜のイルミ、両方狙うなら夕方着が正解 |
イベント情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| イベント名 | プレミアム・アウトレット × ドラゴンクエスト『JOIN THE QUEST!』 |
| 会期 | 2025年11月7日(金)〜2026年2月23日(月・祝) |
| 開催施設 | 御殿場・佐野・あみ・酒々井・ふかや花園・りんくう・神戸三田・仙台泉・土岐・鳥栖 の各プレミアム・アウトレット |
| 主な内容 | キャラクター装飾・フォトスポット/デジタルスタンプラリー/ポップアップストア「どうぐや」/ブランドコラボ商品 |
| 公式情報 | https://www.dragonquest.jp/news/detail/4143/ |
